Gmail広告の運用と活用方法

Gmail広告とはGoogleのGmailの受信トレイの最上部に表示されるGDNのディスプレイ広告。もっと端的にいえば、Gmailのネイティブ広告。Google広告では通常のディスプレイネットワークでリマーケティングなどで配信をしても、その中にデフォルトでGmail枠にも配信がされる仕様になっている。なのでGmail広告を別キャンペーンで設定していなくても、既にGmail広告枠には配信がされている。

ではあるが、わざわざキャンペーンタイプにGmail広告という選択が設けられていることからも分かるように、Gmai広告はGoogle広告の中で特別枠のような扱いになっており、Google広告のヘルプページにもGmail広告に関するページも多い。実際の配信でも、同じリマーケティングでもGmail広告の方が成果が良いことがあるため、Gmail広告はアカウント設計の始めの段階から組み込んでおいても問題ないというか、そうした方がよいと思う。

[su_quote cite=”ターゲットとするユーザーに Gmail 広告を表示する -Google 運用ガイド” url=”https://support.google.com/google-ads/answer/7299965″]何十件、何百件ものメールがユーザーの注目を得ようと受信トレイにひしめいていることを思えば、特等席というべきスペースです。[/su_quote]

また、ユーザー視点からしてみるとGmail広告は目立つ広告であるため「Gmail広告」と検索すると「非表示にする方法」が検索結果の1ページ目に表示されるが、それだけユーザー側からしてみれば認識されている広告ということでもある。

といいますか、正直Gmail広告を使う最近機会がなかったというか、打つ手を取っておきたかったため、利用機会がなかった。なので最新のGmail広告の挙動について漏れがあるかもしれない。当記事は昔書いた記事をリライトする形で見直しを図っており、再度Gmail広告を利用するとすればこういう使い方をするだろうなという仮説を中心に文章を再構築している。

あと注意点として、Gmail広告の配信先の仕様として「G Suite」のGmail枠にはGmail広告は配信されない。なので特段「BtoB」配信する施策として向いているわけではない。
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無料アカウント G Suite
配信先
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Gmail広告の運用面での気付き

同一のターゲティングでもCVRが高くなる

なぜ同一のターゲティング設定でも、Gmai広告のCVRが高くなるのかといえば、下記要素が影響を与えているから。運用所感で例えると、リマーケティングで言えばサイト訪問日の当日の結果が良いが、それど同様のCVRがGmai広告ではずっと得られる。

限定感

Gmail広告は「メール」というプライベート空間への配信となり、また配信形式も受信メールの最上部に配置されるネイティブ広告であるため、広告であってもより限定された広告のような印象を与えることができる。つまりGmail広告のタイトルをより限定感を与えるフレーズにすることによりCVRをさらに上げることができる可能性もある。

タイミング

Gmailを開くタイミングはサイト閲覧時にディスプレイ広告のバナーを視認するのと異なり、Gmail広告を開いたタイミングであるため時間的余裕がある可能性が高い。なのでそこからアクションを起こす可能性が高くなる。さらにそのアクションを起こすにあたって、「送信」という共通事項があるためGmail広告ではCVRが高くなる。

保存可能

ユーザーはGmail広告を保存できるので、再度必要なときにその広告を自由に閲覧することができる。つまり広告を保存したユーザーは、その広告を自分の都合の良い時に確認したいという意思がある。

効果測定について

先に述べた[保存数]の他にも、[転送数]と[ウェブサイトへのGmail広告のクリック数]が確認できるので、これらの数値をマイクロコンバージョンとして活用することができる。注意点としてデフォルトで確認できるクリック数はサイトに遷移した数ではなく、Gmail広告が開封された数となるので、サイトへの遷移数は[ウェブサイトへのGmail広告のクリック数]を確認する必要がある。運用感覚としてはGmai広告の開封率は10%以上となることもあり非常に高いが、そこからのサイトへの遷移率となるとその数は極端に減少してしまう。

Gmail広告の指標([保存数] [転送数] [ウェブサイトへのGmail広告のクリック数])から指標を下記の様なカスタマイズすることで比較検証がし易くなる。

実際のCPC(LPへの遷移数を元にした実際のCPC)

Gmail広告の課金タイミングはGmail広告が開封されたタイミングであるが、そこからサイトへ遷移せず保存も転送もされなければあまり意味がない。なので通常のバナー広告と同様にサイト遷移への誘導と比較基準を合わせるために、サイト遷移数を元にしてクリック単価を算出することで、より意味のある数値を導き出せる。

実際のCPC=(費用/LP遷移数)

実際のCTR(LPへの遷移率)

Gmail広告を開封し、そこからサイトへ遷移した率。

実際のCTR=(LP遷移数/開封数)

保存率と転送率

サイトへの遷移よりも保存や転送のアクションの方が購買意欲が高いとみなすことができ、母数があれば保存率や転送率の方がより正確に比較検証ができる。

Gmailの保存率=(Gmailの保存数/開封数)
Gmailの転送率=(Gmailの転送数/開封数)

両者とも同一の指標として扱えるので合計して計算してもよいかと思う。

Gmailの保存・転送率=(Gmailの保存数+Gmailの転送数)/開封数

全部合算してもいいかもしれない。

Gmailの遷移・保存・転送率=(LPへの遷移数+Gmailの保存数+Gmailの転送数)/開封数

開封率(クリック率)

実際のところ予想に反して開封率が低い広告ほどCVRが高くなるため、開封率が高いGmail広告のターゲティングに予算配分を多く割かない方が良い。この理由を推測するにメールの内容が予め分かっているか分かっていないかの違いだと思うが、メールの内容が分かっているユーザーはわざわざ開封しないし、分からない人は興味本位で開封する。なので、Gmail広告のタイトル文で内容が推測できるようにすることも重要ということになる。
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CVR
開封率 高
開封率 低
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Gmail広告の活用事例

まだ

≫ Google 広告 ヘルプ -関連リンク-
・Gmail 広告について
・Google 運用ガイド: Gmail 広告で売上を伸ばす

Yahoo!メール広告の活用

≫Yahoo!メール -公式サイト

Yahoo!メールとはYahooが提供しているメールサービスであり、2018年では国内で約2300万人の利用者がいる。利用するにはYahooのアカウントが必要で、ブラウザ上でも使えるがアプリの方が見やすく使いやすい。言うまでもなくYDNの配信先として指定できるため、Gmail広告のYahoo版の位置づけることができる。

「Yahoo!メール広告」と勝手に名称付けしたけど、「Yahoo!メール広告」というYDNのメニューは存在しない。とはいっても[プレースメント]先を[Yahoo!メール]に限定することで見え方としてはGmail広告と同様になる。つまりターゲティングメニューとしてはないが良い成果が見込めるGmail広告と同様の見せ方が可能であるYahoo!メール広告も同じく成果が上がる可能性があるということなので、優先度の高い施策の1つとして取り入れることに意義があるということになる。実際に配信先を検証してみるとYahoo!メールからCVが発生していることが多い。

ちなみにYahoo!メール広告もGmail広告と同様にディスプレイ配信をしていればデフォルトで既に配信されている。配信されているが、より成果が見込める配信面に限定し配信ボリュームを上げることで成果が上がるのでキャンペーンを分けて配信することに意味はある。

Gmail広告とYahoo!メール広告の大きな違いは、「開封」の概念がYahoo!メール広告にはなく、広告をクリックすると通常のバナー広告と同様にランディングページに遷移する。これはサイトへの遷移の前にワンクッション挟むGmail広告とは異なり、確実にランディングページに遷移させることができる点で優位性がある。つまりGmail広告はランディングページに遷移しなくても開封時にクリック課金されるのに対して、Yahoo!メール広告にはそれがないということ。

しかし、通常のメールと見せ方が近しいのはGmail広告であり、開封された際の表示のされ方も選択肢が多いにもGmail広告であるし、保存や転送機能が備わっているのもGmail広告の強みである。ではあるが、Yahoo!メール広告からのCVRは高くなる傾向があることから、より相関性がある要素は「タイミング」であることが想定できる。

Yahoo!メール広告のターゲティング設定

サイトカテゴリー or プレースメント

配信先をYahoo!メールに限定するには[サイトカテゴリー]か[プレースメント]で指定する必要がある。Yahoo!メールの他にもGMOが提供している「freeml」、exciteが提供するエキサイトメールが配信枠として提携されているので合わせて検証した方がよい。
[su_accordion] [su_spoiler title=”サイトカテゴリー・プレースメント”]

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デバイス

PCは広告枠がSPよりも多いため広告の存在感が薄くなるためSPよりかは成果が落ちる。なのでデバイスはSPに限定しても構わない。注力したいのはSPでのYahoo!メールの見え方であって、Gmail広告と同様に受信ボックスの最上位に広告が表示される。
[su_accordion] [su_spoiler title=”PCでの見え方”]

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