初心者がはじめに手に取る「GA4本」はこれ!全レビュー9選 -2024年随時更新-

2024年最新のGoogleアナリティクス4(以降GA4)の書籍レビューを当記事でまとめていく。

GA4の書籍の出版状況は現時点で9冊で全てとなっており、それぞれの書評レビューは随時残していくが、この記事にたどり着いたユーザーはおそらくGA4を学ぶ上で最初の1冊は何がよいのかで迷っている人が多いと思われるので、まずそれらの人向けに独断と偏見で書籍を提示したい。

GA4を学ぶ上で最初の1冊でお勧めなのは、『いちばんやさしいGoogleアナリティクス4の教本』もしくは、『Googleアナリティクス4のやさしい教科書。』。前書はGA4の習得にあたり必要最低限の情報を過不足なくコンパクトにまとめられているため、一通り読み通すだけでGA4の基本的な概念を理解することができる。後書の書籍は個々の操作手順よりも、分析する上での考え方を解説しているため学びが大きくGA4の操作を覚えたあとの分析手法まで抑えることができる。より詳細な設定や仕様を理解したいのであれば『プロが教えるいちばん詳しいGoogleアナリティクス4』をお勧めする。

あとは最近出版された『できる逆引き Googleアナリティクス4 成果を生み出す分析・改善ワザ 192』は手元に置いておきたい。最終的にはこの1冊を繰り返し参照することになるので、GA4のバイブル書を1冊だけ購入したいのであれば、最初からこの『できる逆引き』を購入することをお勧めする。

書籍と同時にGA4の公式のヘルプページも読むことをお勧めする。
≫ 次世代の Google アナリティクスのご紹介 -アナリティクスヘルプ

【2024年版】 独断と偏見によるGA4本ランキング

結局のところ、まず最初に設定で参照するのは「できる逆引き」を手に取ることが多く、多くがこれで事足りてしまう。また最終的に結局、GA4に関することを書籍で調べようとしたときは、この本をまず手に取ることが多いため、まずこの本を1冊用意しておけば、極端に言ってしまえばこの1冊だけでいいともいえる。

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1位:『できる逆引き Googleアナリティクス4 成果を生み出す分析・改善ワザ 192
2位:『「やりたいこと」からパッと引ける Googleアナリティクス4 設定・分析のすべてがわかる本
3位:『いちばんやさしいGoogleアナリティクス4の教本 人気講師が教える行動計測とユーザー理解の基本 (いちばんやさしい教本シリーズ)
4位:『プロが教えるいちばん詳しいGoogle アナリティクス 4

【最新順】GA4本の全レビュー9選

いちばんやさしいGoogleアナリティクス4 入門教室

ソーテック社
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★★★☆☆ GA4を構成するイベントを中心とする概念を理解しやすい良書

過去のUAとGA4の最も大きな違いとしては、GA4のすべての計測がイベントで成り立っていることであるが、これとUAを対比するとUAはGA4と異なりブラックボックスであるともいえ、この観点からいえば、GA4はUAと比べると、かなり設計が透明化され、むしろ理解しやすくなったともいえる。しかしながらUAと比べてGA4の方が難しくなったと感じる原因としては、基本的な設計思想を理解していないことが難しいと感じる要因となっているのではないか?その点でいえば、本書GA4の概念をイメージ図と共に分かり易く解説している点がこれまでのGA4本と差別化できる点であり、GA4のイベントを中心とする概念を理解するに最適な入門書であると感じた。本書はGA4を構成するイベントの仕組みを理解する上で非常に分かり易い構成になっているというのが、一言で本書をまとめた感想になるわけだが、反対にいえば、これ以上のことは本書で取り扱っていないため、GA4をさらに習得するにあたり周辺分野も学習する必要性が出てくる。この点がGA4をまた難しく感じさせる要因となっているわけであるが、まずはGA4のイベントによる集計方法を理解することがまず先決であるともいえ、あれもこれもと同時に学習を進めると消化不良となる。そのため、本書の内容をすべて理解したとしても、これがGA4の全てではないためGA4は難しいという感想は変わらないという、結局、GA4は難しいという結果に戻ってくるわけだが、本書を読むことで1つGA4の設計概念を理解することができたというだけでも、十分本書を読む価値があると思うし、理解もしやすい説明になっていると感じた。

『即戦力の実務がしっかり学べる GoogleAnalytics4の教科書』

 
★★☆☆☆ 「操作手順」重視でGA4本を探しているのであれば

本書の特徴としてはGA4の管理画面が豊富で、操作手順が丁寧に解説されていること。なのでそれを求めているのであれば本書を選択するのはよいのではと感じた。といのも初心者になればなるほど、GA4に関する質問は、「どの画面見ればいいのか」や「基本的な操作手順を教えてくれ」など、「手順」に偏重している傾向があるから。なのでユーザーニーズとしては多くあり、それに対応するGA4本としては最も最適なのではないかと。それゆえ、GA4の詳細事項にはほとんど解説されていないが、GA4に初めて触るにあたって、どのように画面を操作すればいいのかというニーズに答えるのであれば、中級以上の内容はむしろ省いた方がよいだろう。まとめていえば、繰り返しになるが、「操作手順」重視。まずはGA4に触ってみたいけど、どこから触って、どの画面を見ればいいのか分からない。まずはそこから解説している書籍を探している。という目的でGA4本を探しているのであれば本書は最適な選択になりそうだ。

『Googleアナリティクス4やるべきことがわかる本 フルファネル戦略時代の新常識~これからの解析・改善のすべて』

 
★★★☆☆ 「分析」手法の解説に疑問を感じるが、セミナーを書籍にした内容で理解は深まる

本書は何か分析面での記載に期待をもって購入したが、期待外れだった。読んでいて感じたのは、いやこんな面倒な分析をほんとうにするのか疑問だということ。他にもっと良いやり方があるんだがと思いながら読み進めていた。分析手法についても、この程度の内容では現場で使えるとはいえないものばかりだと感じた。設定面に関しても、これまでにGA4に関して詳細に取り扱った書籍はすでに出ているため、あえて本書を購入する理由もさほどないように思えた。しかしながら語り形式で比較的長めの文章で解説がされており、GA4のセミナーを書籍化したような内容で、書籍のボリューム的にもセミナー何時間分にも相当するだろうし、GA4の初心者や中級者以上であっても、改めてGA4の理解度を深めるには良い教材なのではと感じた次第だ。反対にいえば、最初の1冊目としては文章が若干分かりづらさを感じるかもしれないため、もっと簡潔明瞭に解説された書籍を手に取ったほうが良いだろう。

『できる逆引き Googleアナリティクス4 成果を生み出す分析・改善ワザ 192』

 
★★★★★ 「導入・設定」が9割のGA4の理解に最適

GA4はユニバーサル・アナリティクスと全く異なるツールとして生まれ変わり、役割範囲もより限定的になったといえる。そのためユニバーサル・アナリティクスと同様の認識のもとGA4を扱うと大きく期待が外れると思うし、そのような期待感からするとGA4のイメージはユニバーサル・アナリティクスよりも操作性が悪くなり、できることも少なくなったと捉えられるかもしれない。このような誤解が生じる原因は、そもそもGA4はGA4だけで完結できるようなツールとして作られていないことをまず認識することでGA4に対する正しい向き合い方ができるであろう。

本書はこのようなGA4の根底にある設計思想を重点的に学べる内容となっており、それに伴い「活用ノウハウ」よりも「導入・設定」に重きを置いた構成になっている。実際に638ページあるうちの404ページが「設定」に関するものであり、その多くがGA4の理解に必要不可欠なものばかりである。逆にいえば、GA4の基本理解なしにその先にある「分析・改善」が覚束なくなるため、本書で確実にGA4の設計思想を理解しておいた方がよいだろう。

正直、本書の前半部分は読んでいてダルくなってくる。必ずしも全てが必要な設定項目ではないというのもあるが、「分析・改善」に期待を持ちすぎるとある種期待外れ感も感じるかもしれない。本書の後半部分は「活用ノウハウ」に踏み込んだ内容となるが、それでも紙面の限界もあるかと思うが、多くの示唆に富む「活用ノウハウ」というインパクトまでは感じられなかった。そのため、従来のユニバーサル・アナリティクスではそれ単体で「分析・改善」までが完結でき、その解説書である本書の前書である「できる逆引き」も「活用ノウハウ」まで一気通貫してまとまりのある形で紙面に掲載することができたのだろう。対してGA4ではそれ単体で完結するものではなく、「分析・改善」はLookerStudioやBigQueryにバトンタッチして担当分野を切り離しているため、「活用ノウハウ」まで十分に踏み込もうとすれば、LookerStudioとBigQueryに関する多くの紙面が必要になってくる。

実際の現場においても、私個人的にはGA4の「探索」機能は単なるオマケ程度に付いている機能だと思っているし、GA4で作成したレポートを恒常的な共有レポートとして活用はしていない。実務的な「分析・改善」のメイン担当はLookerStudioとBigQueryを使うことが多い。「探索」機能はあくまでもその場限りのアドホック的な調査目的で使うことが多く、その目的から大きく外れて、分析用としてまた共有レポートとしてメイン機能として使うのはGA4の設計思想からしてみてもそぐわないと私は感じている。

総じていえば、生まれ変わったGA4の設計思想を学ぶ上では本書は最適であり、かつLookerStudioとBigQueryと連携させ「分析・改善」までつなげていく上で知識の土台固めとして有益な情報が得られるだろう。

試験対策用の講座もある
≫ GA4に関する知識を証明する!「Google アナリティクス認定資格」試験対策講座
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『「やりたいこと」からパッと引ける Googleアナリティクス4 設定・分析のすべてがわかる本』小川卓

 
★★★☆☆ 初心者が初めに手に取る1冊目としてはお勧めできない

本書のターゲットはどちらかというと初心者向けというよりも、ある程度GA4を理解している中級者以上のユーザーが対象になっているように感じた。GA4の書籍は4冊出ている中で既に初心者にとって理解しやすい書籍は出ているし、それと比較しても本書が知識0からGA4を学ぶ上で理解しやすい内容かと言われるとそうでもない。画面のキャプチャは多く掲載されているが、読みにくい文体と共に主に各機能やレポートの解説が続くので、整理をつけながら要点を抑えて読み進めるのは初心者にとっては難しいと感じた。GA4の全ての機能を実際に使うわけでもないし、はじめの段階で理解しておく必要もないため、本書のような基礎から応用まで満遍なく解説がされている構成は中級者以上にとっては、どこが重要でタイトルにもあるように「やりたいことからパッと引ける」のだが、初心者には消化不良になりえる。

他書籍と大きく違い、本書の最も価値がある点としては、実際にGA4を活用する上での実装・設定に関しての記載が多くあること。よくあるのが設定してみたものの、それが間違いないものなのかは念のためネット上にある記事を参考にするケースがあり、それはそれで参考になるがネットとは別に書籍も手引書として活用することが多い。そのための役割として本書は多くの設定例が掲載されているため、今後も読み返すことは多くなるかとは思う。

探索レポートに関しては、定期的にみるレポートとして設定例が解説されているが、実際定期的に確認するレポートとしては現状GA4の探索サポートは見やすいとはいえずレポートとしての用途としては不向きだといえる。そのようなレポートはビジュアル的にも優れているLooker Studio (旧称データポータル) で作成するべきで、探索は文字通りアドホック的に分析を行うツールとしての活用をお勧めする。とはいえLooker StudioでGA4の表現全てをサポートしていないため目標到達レポートや経路データ探索、コホート分析などはGA4で作成してレポートとして共有することにはなるかと思う。

いちばんやさしいGoogleアナリティクス4の教本 人気講師が教える行動計測とユーザー理解の基本

 
GA4の多くの仕様を必要最低限にコンパクトにまとめられているため、最短でGA4の理解を深められる良書。これまでに出版された書籍にも初心者にとってお勧めできるものがあったが、現時点では本書が最初に手に取るGA4書籍の中では最良かもしれない。詳細な情報は省き必要最低限に情報をまとめ、画面のキャプチャだけでなく、GA4の理解を深めるに役立つ概念図が非常に分かり易く多く記載されているため、本書を読むことでGA4の基本的な理解は確実に習得できるのではないか。そのため最初の1冊目として最良のテキストといえる。

プロが教える いちばん詳しいGoogle アナリティクス 4

 
現時点でGA4の詳細な仕様の理解と設定方法を学びたいのであれば本書を手に取ることをお勧めする。内容は同じ著者が執筆したGA4の前バージョンの『徹底活用 Google アナリティクス デジタルマーケティングを成功に導く解析・改善のための操作ガイド』の構成と近しく、主にGA4の詳細な仕様と設定方法について多くの紙面が割かれている。対してGA4を活用して施策につなげる方法についてはあまり記載がないように思えた。そのためGA4の仕様や設定方法について理解を深めたいのであれば本書は適切であると思うし、分析方法についてもっと学びたいのであれば、他のGA4本であれば『Googleアナリティクス4のやさしい教科書。手を動かしながら学ぶアクセス解析の基本と実践ポイント』がよいと思うし、GA以外でも分析に関する書籍を読むのをお勧めする。また題名にもあるが「いちばん詳しい」とあるため、読む人によっては専門用語が多発していて理解が難しく感じる人もいるかもしれない。そのためGA自体に触るのは初めてという人にとっては1冊目としては避けた方が良いかもしれない。

Googleアナリティクス4のやさしい教科書。手を動かしながら学ぶアクセス解析の基本と実践ポイント

 

本書でGA4を取り扱った解説本は2冊目となる。まだまだGA4自体が未完成であり黎明期の中、このような最新の仕様をキャッチアップしつつ書籍としても学習できる環境に感謝したい。というのも本書を読んで、GA4の仕様について知りえたことが多く、驚きもあった。

本書の特徴の一つは単純にGA4の機能全てを取り扱った解説本ではなく、価値の高いアウトプットを出すための分析手法を同時に学べる内容となっている。これはGA4を習得するためのマイナス要素になる点ではなく、むしろ反対でGA4をより高いレベルで使いこなすための著者の知見をベースにした構成となっており、結果的にGA4を使いこなすための近道であるといえる。

このようにGA4の手順解説書よりも、具体的な事例を用いてケーススタディ形式となっているため、初心者にとってもGA4を活用した具体的なイメージが湧きやすいのではないか。

そのため、単なる仕様解説本であれば最新の公式ヘルプにあたる方が安全であるため、書籍としての価値は減少していくものであるが、本書は「手順」そのものに重点を置いておらず、分析するための考え方が得られる内容であり、1回限りではなく繰り返し読みたくなる内容となっている。

1週間でGoogleアナリティクス4の基礎が学べる本

 

本書はこれからGA4を習得しようとしている全ての人にとって最適な1冊となっている。というのもまだ誰しも手探りの状態でGA4の理解を進めている段階であるため、GA4の入門書である本書は必読といえるだろう。

488ページもあり、丁寧にGA4の設定段階から解説がされているため、これまでのアナリティクスを触ったことがないユーザーであっても導入に関して躓くことはないかと思う。あと本書を今読んでおくべき理由の1つとして、GA4も他のGoogleのツールと同様に頻繁にUIが変更されていくことが予想されるため、実際の管理画面と相違がない状態である今が、本書と管理画面を照らし合わせて操作になれておくベストなタイミングである。

本書を一通り読んだ上での感想としては、思っていたよりも難しそうではなさそうだなぁといった印象を受けた。むしろ操作になれたらGA4の方が使い勝手がよく、実現したいデータ分析を素早く行えるのではないかといったワクワクした気分になった。

【最新順】Kindle GA4書籍

Kindleで個人出版?されているものを見つけたので紹介する。

【解説】googleアナリティクス、GA4の設定方法がうまくできないときの複数設定方法

入門Googleアナリティクス4: 1時間でGA4の基本的な使い方を習得

雑誌で読めるGA4関連情報

Web Desinging 2023年6月号

 
すでにGA4の書籍も多く出てきている中で、本書を手に取る理由は限定されると思う。それはまだGA4の書籍を読んでいないか、今すぐにGA4の移行と設定に関する情報を手に入れたいニーズがある場合。その点であれば、以外にもこれまで出たGA4に関する書籍よりも分かり易く全体像までまとまっているのではないかと感じた。もしかしたら書籍から入るよりも、この雑誌から入る方がGA4とは何かが理解しやすいかもしれない。特に良かったパートは木田さんの記事で、これまた他のところであまり述べられていないか、あまりこう斬新な見解で書いてあるのを見たことがなく、私自身もUAとGA4の違いってここだよなと思っていたことが書かれていたため、かなりこのパートの部分はクオリティが高いのではと感じた。改めてページをめくってみると、この雑誌を最初のGA4から入るのは選択としてかなり適しているのでは?と感じる。

Web Designing 2022年6月号

 
GA4だけに特化されているわけではないが、分析系の記事が数ページ単位で各寄稿者から提供されている。GA4に関しては十数ページであるが、これまでのGAの歴史からユニバーサルアナリティクスとGA4との違いや、GA4の特徴について図解とともにまとめられているため分かり易い。他のページでも興味深いページがあったので読む価値はあるかと思う。

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