マッチタイプは広告グループ毎に分けた方がいいのか、それとも1つの広告グループの中で管理した方がいいのかの回答は、どちらでもいい。広告グループで管理することで、掲載順位や検索クエリやインプレッションシェアの損失率などが見やすくなるので、その点を考慮するのかしないのかで私は決めている。
「広告グループをマッチタイプ別に作成する」というテーマで記事を書いたけど、書いたのがだいぶ前で内容の見直しが必要なのでリライトする。このように今と考えが異なる記事がわりと流入が多いと困るということに気付いたので見直しを図っていきたい。流入があるのでとりあえず記事タイトルはそのままにするけど。
だけど、前に書いた記事内容をそのまま消すのも勿体ないのと、以前の私自身と同様の考え方をする人もいると思うから、それを引用する形で説明するとより分かりやすくなると思うので、自身の文章を引用しリライトを行う。
トリガーとなるキーワードが決まる仕組み
Google広告の公式ヘルプページには、どのキーワードを広告表示に使用するのかの判断として、「検索語句に類似する複数のキーワードが同じ広告グループにある」ケースと「検索語句に類似するキーワードが複数の広告グループにある」のページで説明しており、どちらも同じ優先ルールによって決定されるとしている。
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- 検索語句と正確に一致するキーワード
- キーワードがどれも同じである場合は完全一致キーワード
- 広告ランクが最も高いキーワード
マッチタイプは広告グループでどのように管理すべきか
1つの広告グループにまとめてしまっていい。ただ、分けても構わない。理由は1つにまとめようが広告グループで分けて管理しようが適切なキーワードで検索クエリを拾ってくれるため、どちらでもよいから。逆にいえば、重要なのは、その適切なキーワードで検索クエリを拾う仕組みを妨害するようなアカウント構成は組んではならない。
除外キーワードをマッチタイプの切り分けに使わない
マッチタイプを広告グループで分けて除外キーワードの設定でどのキーワードで拾うべきか運用者側がコントロールしてはいけない。理由はシステムが選択した適切なキーワードをトリガーとする仕組みを妨害することになるから。例えば、部分一致と絞り込み部分一致を広告グループで分けて管理し、部分一致の広告グループに対して、絞り込み部分一致のキーワードを除外設定する方法。
[su_quote cite=”以前の記事から”]部分一致の役割は、登録したキーワード以外の拡張されたキーワードを見つけること。なので登録したキーワードを含むクエリは絞込部分一致で拾わせる。この分業を行わせるためには、同一の広告グループ内に、絞込部分一致と部分一致を含めると不都合が生まれる。なぜなら、同一の広告グループ内では除外キーワードの設定が行えないため、絞込部分一致で拾うべきキーワードを部分一致で拾うことがあるから。[/su_quote]
[su_quote cite=”以前の記事から”]公式ヘルプには同じ広告グループ内、もしくは異なるグループにまたがったキーワードが、それぞれ絞込部分一致と部分一致で登録してある場合に、どちらのキーワードが優先されるのかについて言及していない。「広告ランクが最も高いキーワードを使用する」とだけ書かれてあるだけなので、絞込部分一致と部分一致は同列に扱われ、広告ランクが高いキーワードが採用されると解釈できる。であれば、同じ広告グループ内に絞込部分一致のキーワードと部分一致のキーワードを登録することに不都合が発生する。どちらが採用されるかは広告ランクにより決定されてしまうから。本来、絞込部分一致と部分一致では役割が異なるため、単純に広告ランクが高いキーワードがトリガーとなる仕様を利用してはならない。この広告ランクは入札単価を上げれば、上げることができるので、部分一致のキーワードの入札単価を高めれば、そちらに引っ張られてしまう。[/su_quote]
この考えが間違っている理由として、根本的に部分一致について間違った解釈に基づいているから。部分一致についての詳細な仕様については部分一致の方の記事で説明するけど、簡潔にいって、同一の検索クエリでも、絞り込み部分一致で広告表示する場合と、部分一致で広告表示する場合で、それぞれコンテキストは異なるので、登録キーワードは絞り込み部分一致でのみ拾うような設定をすることは、機会損失を生むことになる。
これは完全一致と絞り込み部分一致も同様で、どちらのマッチタイプがトリガーとなるかはシステムの判断に任せるのが良い。そもそも優先ルールとして完全一致として登録しているキーワードの方が優先度は高いので、双方に除外設定をする必要性はない。
分けた方が見やすといえば見やすい
[su_quote cite=”以前の記事から”]同一の広告グループ内に、全てのマッチタイプを含めるとマッチタイプ毎の遷移がグラフとして確認しずらくなる。例えば、絞込部分一致で登録したキーワードだけのインプレッションの推移を確認しようとも、完全一致と部分一致のキーワードのキーワードも同一の広告グループに入っていれば、それらと分離して確認しずらくなる。[/su_quote] [su_quote cite=”以前の記事から”]同一の広告グループ内に全てのマッチタイプのキーワードを含ませるということは、この管理画面上の折れ線グラフ上の視覚情報の機能を捨てているといっていい。[/su_quote] 確かに1つの広告グループの中にマッチタイプが混在していると、視認性が損なわれるとういうデメリットはある。マッチタイプで広告グループが分かれていた方が、マッチタイプ同士による比較もしやすいので、これを考慮したいときは広告グループを分けてもいい。≫ Google 広告 ヘルプ -関連リンク-
・同じ広告グループで類似するキーワードを使用している場合について
・異なる広告グループにある類似キーワードについて