
リスティング広告における改善の基本は、成果の悪いキーワードは停止する、もしくは入札単価を下げる(こちらの方がよく取る手段)そして成果の良いキーワードは入札単価を上げる。たったこれだけで、全てのケースにおいてアカウントのパフォーマンスを上げることができる。逆に言えば、この基本的なチューニングをしていないアカウントが多すぎる。なのでリプレイス案件では、この1点だけにとりあえず着目するだけで100%改善することができる。専門用語でいえば、「トラフィックポートフォリオの最適化」と呼ばれる。
[su_quote cite=”できる逆引き Googleアナリティクス 改訂2版 P27″]コンバージョン率の高いトラフィックのボリュームを増やし、サイト全体における比率を高める考え方[/su_quote]要は、質の高いセグメントはトラフィックを増やして成果を上げていくという考え方。リスティングではSEOとは異なりトラフィックをコントロールできるのが最大のメリットであるので、この利点を活かす運用を行う。また、キーワードだけではなく、その他のターゲティング属性においても最適化を図ることができるので、合わせてトラフィックの最適化を図る。
トラフィックポートフォリオの改善の大きな分析軸は、キーワードと、ターゲティング属性の2つ。他には広告も入ると思うけど今回の記事のリライトでは省略。いってみれば、検索キーワードとその他のターゲティング属性(ユーザー属性・デバイス・配信時間)のデータを分析して良いところは伸ばし、悪いところは抑える施策を行う。
目次
トラフィックポートフォリオの最適化
リスティングにおけるトラフィックポートフォリオの最適化は、登録キーワードに対してのマッチタイプの見直しと入札単価調整、そして、キーワードの入札単価に対する入札単価比率をターゲティング属性に合わせて変えていく作業を指す。
[su_table]ターゲティングに関しては、ある程度の期間をおいてデータを蓄積したあとでないと最適化を図れない。また、それぞれターゲティングの最適化が適切な比率調整であるかの判断は、悪いCPAの数値が良いCPAの数値に近づいてくる、つまり最終的にCPAの数値が均一になってくればよい。
キーワードにおける最適化
無駄なコストを抑え成果を上げるには、成果の出る検索意図を見極めた上、入札単価を上げ、そのキーワードからのトラフィックを増加させること。既に部分一致や絞り込み部分一致での配信実績がありデータが多く蓄積されていれば、分析することで最適化を図ることができる。検索意図を限定するには、「マッチタイプ」と「登録キーワード数」の2軸でコントロールすることができる。
[su_table]絞り込み部分一致(3単語)
登録キーワードの全てが検索クエリに含まれている条件設定なので、検索意図はほぼ限定される。
絞り込み部分一致(2単語)
このケースの場合、登録キーワードによって検索意図の広がりが異なってくる。例えば3つ目の検索クエリに、地域名がつくのであれば、検索意図はその地域に関することなので、その地域に関するニーズを埋めるランディングページでなければ、無駄なコストを発生させる。
部分一致
部分一致では検索クエリのバリエーションは多いかもしれないが、トラフィックのボリュームを上げることで成果が上がる場合もある。なぜなら、部分一致は「意味による一致」を返すため、登録キーワードで検索意図を限定させることも可能。
ターゲティングにおける最適化
以下項目毎に成果の良いセグメント悪いセグメントを分析する。最低でも半年くらいの期間を元に分析した方が信憑性が高くなる。
・年齢
・性別
・時間
・曜日
・デバイス