【詳解】サーチターゲティング

YDNのサーチターゲティングとは

サーチターゲティングとはYDNのターゲティングの1つで、Yahoo検索やYahooの関連サイトで検索したユーザーの検索履歴をもとに、Yahoo!ディスプレイアドネットワークにディスプレイ広告として配信できる機能。なので予めサーチターゲティングしたいサーチキーワードリスト(サーチキーワードを束ねたもの)を作成しておく必要がある。ちなみにサーチキーワードは検索広告のように自由に登録はできず、サーチキーワード候補の中から選択する仕組みとなっている。

サーチターゲティングの凄さを簡潔にいえば、検索広告をクリックしなかったユーザーにアプローチできること。例えば検索広告はクリックされるチャンスはあったものの他社の広告に流れてしまった場合、検索広告のみだとそのユーザーとの接点を待つには再度ユーザーの検索を待たなければならない。だけどサーチターゲティングを併用していれば、そのユーザーに対してディスプレイ広告で再度、接点を得られるチャンスをつくることができる。

通常は検索広告で獲得ができているキーワードを、そのままサーチターゲティングでも活用するのが一般的。とはいえ、これまでの運用所感から顕在層の獲得では検索連動型広告にはかなり劣る印象がある。またサーチターゲティングは、検索広告では登録していないキーワードを多く登録し、潜在層も含めて広くディスプレイ広告でリーチ数を広げる方法がよくとられる。潜在層へとアプローチする場合は、終点CVとして貢献していなくても、接点に貢献していることを当たり前だがアナリティクスで確認した方がよい。
[su_table]

顕在層 潜在層
検索連動型広告
サーチターゲティング
[/su_table] ちなみにサーチターゲティングと似たような機能はGoogle広告には[カスタムインテントオーディエンス]の[Googleで検索された語句]として存在している。だけど現時点では配信面が動画広告のTrueViewに限定されている。

[su_table]
名称 配信面
Yahoo サーチターゲティング Yahoo!ディスプレイアドネットワーク
Google Googleで検索された語句 TrueView
[/su_table]

YDNとGDNの違いを駆使する

総括するとサーチターゲティングでガッツリCVを獲得するのは難しい。だがYDN場合、大きなメリットとして「オーディエンス」はAND条件での配信となるため、よりターゲティングの精度を上げることができる。単に配信した場合と比べて成果を上げることができる可能性が大いにある配信手法なので、この点もサーチターゲティングの魅力の1つだと思う。

例えば、GDNの用語を使って説明するとYDNの場合、[サーチターゲティング]や[インタレストカテゴリ]を[オーディエンス]とするとこれらはAND条件となる。対してGDNでは[オーディエンス]の中でAND条件は作成できない。つまりOR条件となる。例えば[リマーケティング]と[カスタムインテント]をAND条件とすることはできない。
[su_table]

YDN GDN
オーディエンス AND条件 OR条件
[/su_table]

サーチターゲティングの活用事例

有効期間と検索回数の使い分け

この機能を活用することでより確度の高いユーザーに対して絞り込むことができる。というのはその条件を満たしたときにサーチターゲティングを発動させることができるから。条件というのは[有効期間]と[検索回数]のこと。つまりユーザーの検索経路でこの2つに関して顕著に類似性が見られる場合は条件設定を課すことでターゲティングの質を上げることができる。この2つはGoogle広告もしくはGoogleアナリティクスで確認することができる。

有効期間について 

サイト訪問からどれくらいの期間で獲得に至っているのかを参考にし、その日数と近しい[有効期間]を設定する。例えば比較的検討期間が長い場合は30日を設定し、1日未満での獲得が占めているのであれば1日に設定する。またはその組み合わせを設定する。

検索回数について

検索が何回かされてCVに至る商材の場合は[検索回数]の条件を課す。検索を何回もするということはまだユーザーの悩みが解決していないということでもあるので、仮に自社の商材がユーザーにとって検討されたことがなければ、広告の有益性は高まり価値の高い広告配信となりえる。これをより厳密にするのであれば、配信ターゲットからサイト訪問済みのユーザーを除外する必要性もある。

リターゲティング x サーチターゲティングで再想起させる

リターゲティングとサーチターゲティングを組み合わせた配信の2つの段階的アプローチにより、再想起を目的としたアプローチが可能になる。というのも、通常むやみに長期間のリストでのリターゲティングは無駄なコスト消費を抑えるために行わないが、[検索履歴の有効期間]を1日としたサーチターゲティングを組み合わせることで、サイト訪問から長期間あけて検索をかけたタイミングを捉えることができる。これは、一度サイトに訪問したユーザーであるので効果は高くなり、YDNでしか実施できない確度の高いマイクロモーメントを捉える施策の1つ。

[検索履歴の有効期間]を1日とする理由としては、すでに単体でのリターゲティング配信でユーザーに認知はされているので、改めて長く広告を見せる必要はないから。さらにいえば、ユーザーが認知した広告への興味・関心が高まる可能性は、通常、期間が空いたからといって変わるものではない。それでもサイト訪問から期間が空くことで、前は興味があまり湧かなかったけど、もう一度、広告に触れLPをみたら興味が出ることをあり得るし、それを狙った施策となる。

サーチターゲティングxターゲットリスト(類似)

サーチキーワード自体で十分にターゲティングが絞られているため、過度に条件を絞り過ぎてもそれはただ単にリーチ数が減少するだけで、ターゲティングの質が上がるわけではない。なのでサーチキーワードでターゲティングを絞り込むことが難しい場合は、ターゲットリストの類似を組み合わせることで補完的にターゲティングの精度を上げることができる。

[su_table]
サーチターゲティング ターゲットリスト(類似)
ターゲティング(緩い) 1~3
ターゲティング(通常) 5~10
[/su_table] サーチキーワードもターゲットリスト(類似)もどちらとも条件を厳しくすると配信ボリューム数が確保できなくなるので、どちらかを緩める必要がある。

≫ ターゲットリスト(類似) -関連リンク-
・ターゲットリストとは > 4.ターゲットリスト(類似)-Yahoo!プロモーション広告 ヘルプ
・YDNターゲットリスト(類似)のベストプラクティスとは?ヤフー担当者が解説

≫ Yahoo!プロモーション広告 ヘルプ -関連リンク-
・サーチターゲティングの仕組みと設定



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