【詳解】ターゲット地域の詳細設定

ターゲット地域の詳細設定とは、ユーザーの所在地もしくは、ユーザーが関心を指名している地域に基づくターゲティングのオプション設定であり、同一の機能がGoogle広告とYahoo!プロモーション広告に備わっている。なので、ただ地域に基づく配信ではなく、ユーザーの地域への関心も考慮に入れることができるのが[ターゲット地域の詳細設定]であり、より分かりやすく説明すると、「その地域にいる人」と「その地域に関心がある人」の2つの軸を用いてターゲティングを行うことができる

Google広告ヘルプとYahoo!プロモーション広告ヘルプには、デフォルトのオプション設定以外を選択することによるトラフィックが減少する注意事項の記載がある。
[su_quote cite=”ターゲット地域の詳細設定 > ターゲット設定オプションの比較 > ヒント -Google 広告 ヘルプ” url=”https://support.google.com/google-ads/answer/1722038″]デフォルトでないターゲット設定オプションに切り替えると、ほとんどのキャンペーンで表示回数が減少します。ターゲット設定オプションの変更は、キャンペーンのトラフィックを絞り込む必要がある場合にのみ行うことをおすすめします。[/su_quote] [su_quote cite=”地域ターゲティング -Yahoo!プロモーション広告ヘルプ” url=”https://support-marketing.yahoo.co.jp/promotionalads/ss/articledetail?lan=ja&aid=1137″]「ユーザーの所在地」「検索キーワードに含まれる地域、ユーザーが関心を示している地域」を設定すると、インプレッション数は減少する可能性があります。機会損失を防ぐためにも広告の配信状況を確認しながら設定を行うことをおすすめします。[/su_quote] ではあるが、このオプションを設定する意味は、トラフィックが減少するとかの話ではなく、適切なターゲティングをすることが重要なので、インプレッションやトラフィックの減少があってもユーザーにとって利便性の高い広告を表示させることが重要だと思う。ヘルプページに記載があるように、[ターゲット地域の詳細設定]はキャンペーンの価値を高めることにつながる。

[su_quote cite=”ターゲット地域の設定 -Google 広告 ヘルプ” url=”https://support.google.com/google-ads/answer/2453995?hl=ja&ref_topic=3119074″]ユーザーのいる場所や関心を示した場所、あるいはその両方を広告のターゲットに設定できます。ターゲット地域を設定すると、関連性の高い地域のユーザーに広告を表示できるようになり、キャンペーンの価値を高めることにつながります。[/su_quote]

ターゲット地域の詳細設定の基本

まず、概念として理解しておいた方がいいことは、[ターゲット地域」で設定した”地域”に対しての条件設定が[ターゲット地域の詳細設定]であるということ。そしてこの「地域」は設定した地域に内在する地域全てが含まれている。例えば神奈川県を指定した場合、その内在する市町村すべてが含まれる。「ターゲット地域」を日本としている場合は、47都道府県とその内在する全ての地域が[ターゲット地域]となっている。

[ ターゲット地域 ] ← [ ターゲット地域の詳細設定 ]

ターゲット地域の詳細設定は、Google広告/Yahoo!プロモーション広告共に同一の設定項目があり意味も同じ。
[su_spoiler title=”ターゲット地域の詳細設定画面”] ▼Google広告

▼Yahoo!プロモーション広告

[/su_spoiler]

ユーザーの所在地と関心対象地域

ターゲットとして指定した地域に対して以下のターゲット地域の詳細設定オプションを設定することができる。

[su_quote cite=”ターゲット地域の詳細設定 > ターゲット設定オプションの比較 -Google 広告 ヘルプ” url=”https://support.google.com/google-ads/answer/1722038″]
  1. ターゲット地域にいるユーザー、ターゲット地域に関する情報を検索したユーザー、またはターゲット地域に関心を示しているユーザー
  2. ターゲット地域にいるユーザー
  3. ターゲット地域に関する情報を検索しているユーザーまたはターゲット地域に関心を示しているユーザー
[/su_quote] [su_quote cite=”地域ターゲティング > 配信地域判定の詳細設定について -Yahoo!プロモーション広告ヘルプ” url=”https://support-marketing.yahoo.co.jp/promotionalads/ss/articledetail?lan=ja&aid=1137″]
  1. ユーザーの所在地、検索キーワードに含まれる地域、ユーザーが関心を示している地域
  2. ユーザーの所在地
  3. 検索キーワードに含まれる地域、ユーザーが関心を示している地域
[/su_quote] ではあるが、これらの設定項目を成している各要素を理解する方が理解が早い。分解してみれば分かると思うけど、「ターゲット地域の詳細設定」は2つの要素の組み合わせで成り立っている。それは、「その地域にいる人」と「その地域に関心がある人」もっと簡潔にいえば、「所在地」と「関心」であり、「所在地」というのは[ターゲット地域]で選択した地域のこと。この2つを先の各項目に当てはめてみるとスッキリする。

  1. 「所在地」「関心」
  2. 「所在地」
  3. 「関心」
[su_table]
場所
検索クエリ
所在地
限定される
無視される
関心
無視される
限定される
[/su_table] 「所在地」はユーザーの所在地のことで”場所”のことであり、ユーザーの地域に対して関心があるとみなされた検索クエリかどうかは問わない。「関心」はターゲット地域で設定した地域に対して関心があるとみなされた”検索クエリ”(検索広告に限った場合)であり、ユーザーの”場所”は問わない。つまり、”場所”を限定するのが「所在地」であり、”検索クエリ”を限定するのが「関心」ということになる。

以上の説明を元に、それぞれの[ターゲット地域の詳細設定]のオプションの意味を追記する。

  1. 「所在地」「関心」:その地域にいる人。また、場所問わず、その地域に関する検索をした人。
  2. 「所在地」:その地域にいる人。
  3. 「関心」:場所問わず、その地域に関する検索をした人。

いってみれば、この「ターゲット地域の詳細設定」の「関心」もある種のマッチタイプとみなすことができる。であるが、この「関心」とは何か?Google広告のヘルプページを元に理解しやすいように組み立て直す。
[su_quote cite=”ターゲット地域の詳細設定 -Google 広告 ヘルプ” url=”https://support.google.com/google-ads/answer/1722038?hl=ja”]

  1. 「検索」に関すること
  2. ・地域を特定できる検索語句
    ・関心を示している地域を特定できる過去の検索履歴。

  3. 「サイト閲覧」に関すること
  4. ・広告が表示されているウェブサイトの内容。
    ・Google マップやモバイル Google マップで検索している地域。

  5. 「所在地」に関すること
  6. ・ユーザーの過去の所在地。

  7. 「設定」に関すること
  8. ・Google の検索結果に特定の地域を設定している場合。

[/su_quote]

ターゲット地域の詳細設定の活用事例

「所在地」を限定した「関心」クエリを拾う

3の「関心」はユーザーの所在地を問わないので、これを選択するとターゲット地域で指定した地域は考慮されず、そのターゲット地域に関して「関心」があるとみなされた検索クエリに対して広告表示機会が与えられる。ではあるが、3の「関心」を選択した場合でも「所在地」を限定することができる。それは「ターゲット地域の除外設定」を利用する。所在地は選択することはできないが除外することはできるので、結果的に所在地を限定することが可能になる。つまり、3.「関心」を選択した場合でも、特定の地域からのアクセスを除外することで実際は以下の4つ目の選択肢を作成することができる。

4.「関心」「除外:所在地」(ターゲット地域の除外設定)

地域に関するクエリの除外設定に利用する

ターゲット地域で指定した地域以外の地域に関する検索クエリを除外したい場合は地域名を逐一除外キーワードとして設定するのではなく、ターゲット地域の除外オプションを利用する。例えば、ターゲット地域に「東京・神奈川・千葉・埼玉」を指定し、除外地域にその他の県を全て指定すると、1都3県のユーザーが1都3県以外の地域に関する検索語句を用いた検索については広告表示はされないし、1都3県以外のユーザーが1都3県に関心を含んだ検索に対しても広告は表示されない。
[su_spoiler title=”設定画面”]

[/su_spoiler]

関心を示している地域 x カスタムインテント

これまで検索を中心に解説してきたけど、[ターゲット地域の詳細設定]はディスプレイ広告にも適用される。
[su_quote cite=”ターゲット地域の詳細設定 -Google 広告 ヘルプ” url=”https://support.google.com/google-ads/answer/1722038?hl=ja”]ターゲット地域の詳細設定は、検索ネットワークと Google ディスプレイ ネットワークの両方の広告に適用されます。[/su_quote] カスタムインテントのディスプレイ広告と[ターゲット地域の詳細設定]の[ターゲット地域に関心を示してるユーザー]を組み合わせるテクニックについて解説する。

特定地域への関心を示しているユーザーに限定することでターゲティングの精度を上げることができる。簡単に説明すると、デフォルトの設定項目では、地域への関心があると見なされないユーザー(単に所在地にいるユーザー)も含まれてしまうため、地域に関心があるユーザーに絞り、これにカスタムインテントを組み合わせることで、「地域に関心があるカスタムインテント」のターゲティングが可能になる。

サイトやページが地域への関心を示しているケースとしては、ヘルプページには大きく2つのパターンがあると記載がある。ではあるが、サイトが特定地域に関心を占める方法としては、これ以外にも様々なプログラムが組まれていることが推測できるので、とりあえず試してみることをお勧めする。

  • サイトやページに地域に関する記載がある場合
  • [su_quote cite=”ターゲット地域の設定 -Google 広告 ヘルプ” url=”https://support.google.com/google-ads/answer/2453995″]広告が表示されているウェブサイトの内容[/su_quote]
  • サイトやページが地域への関心を示している場合
  • [su_quote cite=”ターゲット地域の設定 -Google 広告 ヘルプ” url=”https://support.google.com/google-ads/answer/2453995″]サイト全体が特定の地域への関心を示唆している場合、ユーザーがその地域に関心があるとみなす場合があります。[/su_quote]

このターゲティングのデメリットとしては、以下があるので記しておく。

  • 関心ユーザーには含まれていないユーザーは除外されてしまうので、機械損失の可能性がある。なので、関心を示しているユーザーを限定しないパターン(デフォルトの設定)も試した方が良い。
  • 所在地を限定していないので、日本国外を含めて広範囲にディスプレイ広告が配信されてしまう可能性があるので、地域の除外設定はしておいた方がよいかもしれない。

繁華街を「所在地」でターゲティングすると「関心」になる

繁華街やターミナル駅などを[ターゲット地域にいるユーザー]つまり「所在地」で半径何キロメートルなどでターゲティングすることで、実質「関心」に基づいた配信が可能になる。詳しく説明すると、その場所が居住地としてではなく、通過地点としての人口が多い場合は、「所在地」でターゲティングしても、人の入れ替わりが激しいため「関心」ターゲティングに近しくなるから。これをデフォルトの「所在地」と「関心」の両方で配信してしまうと、その現時点でその場所にはいないが「関心」がある人が含まれてしまうため、今回行いたいターゲティングの精度は劣ってしまう。

≫ Google 広告 ヘルプ -関連リンク-
・ターゲット地域の設定
・ターゲット地域の詳細設定

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