巷にはインターネット広告に関連した資格が多数あるけど、その中で最も知名度が高い検定としてネットマーケティング検定が挙げられる。というのもGoogle広告のキーワードプランナーで月間検索数を見る限り、他の資格の検索数を凌駕しているから。理由としては、推測するに「ネットマーケティング」の入門資格としては、この「ネットマーケティング検定」が最も入門としてのポジションにあるからだろう。
少し話はそれるけど「ネットマーケティング」におけるターゲティングの重要性について資格・検定ビジネスの視点から解説してみたい。というのも、この「ネットマーケティング検定」がビジネスにおいてターゲティングに成功しているから。要は、このネットマーケティング検定がターゲティングに成功していていて稼げている理由は何かということを分析することの方が、資格テキストを読むことよりもネットマーケティングを学べるということ。資格や検定ビジネスでネットマーケティングする上で、外せないのが下記の2つの条件を満たす必要がある。
- 母数が多い
- 入門資格
まずその資格が対象としている分野に興味を持つ母数が少なければ、受験者数が多くなることはないため、母数が多いことは前提ともいえる条件。そして「入門資格」であることは2つのメリットがあって、1つはターゲットの循環が早いこと。入門以降は脱落率が高くなるため、どのような分野でも「入門」が最もターゲット層が多く、そこからターゲットは減少していく。着目すべきは、入門者の数が多いとうことよりも、常に入門者は入れ替わることにより、ターゲティングの鮮度が落ちないという点。インターネット広告においても「ターゲティングの鮮度」はフリークエンシーの指標として追っていくことが、健常なCPA値を維持する上で重要であり、資格ビジネスにおいては、その資格の内容自体がターゲティングとなる。その資格が入門者をターゲットとしていた場合、常に入門者は入れ替わるため、ターゲティングの鮮度は常に保たれる。
もう1つのメリットは、入門者はモチベーションが高いということ。つまり行動に移そうとしているタイミングであるため、金をはたきやすい特徴がある。始めのうちは、気持ちが高ぶっている状態であり、また入門以降のターゲットよりも近視眼的になりがちで、この状態というのは大金を叩きやすい。
なので初心者をターゲットにするというのは、資格ビジネスに限らずどんなビジネスを成功させる上で重要度の高い要因となる。たとえば、失敗事例を挙げれば、このブログが参考になる。このブログは「リスティング広告」をメインに扱っているけれど、内容が高度過ぎるために、Webマーケティングの初心者にとってみれば、とても自分毎に感じられないため、リピーターになることはない。見ているのは、ほぼ広告代理店の人のみ。これ、本望じゃないんですよ。これは私の設計ミスです。なんの得にもならないので。これは今後の改善指針として見直していきたいところであり、その改善方針としては、先に挙げた「入門者」を射程に含めていくこと。
中には「Webマーケティング」という分野でもかなりうまく初心者をターゲティングしているブログがあるので、そのブログとの違いを分析すると、初心者をターゲットにしてるかしていないかの違いが大きく、マネタイズできない差はまさにここにあり、ターゲティングの重要さというのを身をもって感じる。
だんだん検定の受験記とはかけ離れた内容になってきたけど、ターゲティングの重要性ということでまとめると、それが「広告」ではなくてもターゲティングの要素は含んでいるもので、何がターゲティングとなって、何をターゲティグしているのかは把握しておくこと。たとえば、資格の場合はその資格の内容がターゲティングとなり、ブログの場合は大枠でいえばそのブログで扱っている内容がターゲティングとなる。成果が出ない要因のボトルネックはここにあることがある。つまりターゲティングが外れている。
ネットマーケティング検定とは
この検定を受験したのが確か2016年で一応合格したけど、最近になってこの記事のリライトを行うにあたって2019年の過去問のWebテストを受験したところ正答率約50%で不合格となった。試験問題は2016年のときと比べても、内容はほとんど変わっていないように感じたのと、こんな難しかったっけと感じるほどで、何も対策をしないで受験すると普通に落ちるレベル。
問題を見ていて感じたのが、大学の試験問題のようなアカデミック寄りの内容であり、実際のWebマーケティングとはかけ離れていると感じた。けっこう、2016年からWeb広告の進化が著しかったと思うけど、まったくそれに追いついていないし、一言でいえば浮世離れしている試験内容。これで実践的なネットマーケティングのスキルが身につくとは思えない。
[su_table]公式サイト | https://www.sikaku.gr.jp/nm/ |
公式テキスト | ネットマーケティング検定公式テキスト インターネットマーケティング 基礎編 第3版 |
公式問題集 | ネットマーケティング検定過去問題集 |
資格有効期限 | なし |
受験料 | 6,000円 |
合格ライン | 得点率70%以上 |
試験形式 | 全40問 択一選択式(4択) |
試験時間 | 80分 |
合格証書 | あり(証書) |
ネットマーケティングは転職に有利?
よほどITリテラシーが低い業界でないと仮にこの検定が履歴書に書かれていても目にも留まらないかと思う。この検定が何か実務に直結するわけでもないので、この検定を取得して具体的にどの業務を遂行できますとアピールすることは難しいのではないか。
ネットマーケティング検定の勉強方法
公式テキストと問題集が出ているので、それを読むことで合格ラインには達する。学習時間の目安は公式サイトに記載がある通り15時間を確保しておけば余裕だろう。心配であればWeb上で直近の過去問を解くことで今の実力が合格基準に達しているか判断できるので念の為、受験料はかかるけど受験しておいた方がよいかもしれない。