【詳解】検索向けの類似ユーザー機能

検索向け類似ユーザー機能とは、リマーケティングリストを元に検索の類似性があるユーザーを割り出し、このオーディエンスをターゲット設定し新規ユーザー(サイト未訪問)に限定して検索広告を配信できる機能。

つまり、予め対象となるユーザーを絞り込んだ上で配信ができるので、潜在層向けのキーワードに対して積極的に配信することができるし、顕在層向けでも自社サービスに訪問したユーザーと検索の類似性が見られるため、さらに入札単価を強めて、可能性のある検索語句への広告表示機会を高めていくことができる。類似ユーザー機能は「ディスプレイ広告」にも同様の機能がある。ただし、それぞれのユーザーリストは別個で作成され流用することはできない。つまり、検索向けの類似ユーザーリストをディスプレイ配信として設定することはできない。

検索向け類似ユーザー機能の特徴

上述したことを踏まえて一言で説明すると、予め見込み客に絞った上で配信が可能になる機能。だから、入札単価を上げることができるし、キーワードの幅を広げることができる。似たような機能として[購買意向の強いユーザー層]と[検索広告向けリマーケティング リスト(RLSA)]があり、いずれも高いCVRが見込める。
[su_table]

ユーザー
特徴
汎用性
検索向け類似ユーザー機能
新規ユーザー
検索傾向が似ている
アカウント依存
RLSA
訪問済
オーディエンスリストに含まれる
アカウント依存
購買意向の強いユーザー層
両方
購買意欲が高まっている状態
システム依存
[/su_table]

どれが優れているというわけではないけど、ユーザーリストのユニーク性と新規ユーザーへアプローチできる検索向け類似ユーザー機能は、使える状態であれば使わないという選択肢はない。

検索向け類似ユーザーオーディエンスの適用手順

類似ユーザーリストは使用可能状態になれば、自動で生成される。つまり、検索向け類似ユーザーリストを作成するための手順はなく、利用可能になれば、その類似のリストを設定するだけとなる。また、それぞれのオーディエンスはAND条件にはならずOR条件となる。
[su_spoiler title=”類似ユーザーの設定手順”]

[/su_spoiler] ≫ オーディエンス ターゲティングを広告グループやキャンペーンに追加する -Google 広告 ヘルプ

検索向け類似ユーザー機能の活用事例

リストの作成を促す

検索向けの類似ユーザーのリストは生成される条件が非常に厳しい(逆にいえば、精度が高い)ため、サイトへの流入数が多くとも一向にリストが生成されないことも普通。むしろ運用所感としては、生成される方が稀である。この点に関して、十分な類似性があるリスト作成にあたりヘルプページには以下の要因が記載されている。
[su_quote]

  • 元のリストに登録されているユーザーの数
  • これらのユーザーが元のリストに追加されてからの経過時間
  • こうしたユーザーの検索行動の類似性
  • 元のリストに加えられた調整
[/su_quote] [元のリスト]というのは、検索向け類似ユーザーリストの生成にあたり、何を元に類似リストを生成するかの「何を」にあたる部分のことで、それはリマーケティング リストを指す。

[su_quote]類似ユーザーリストを作成する際は、ウェブサイトのタグ指定およびルール指定のリマーケティング リストのみが使用されます。[/su_quote] また、「元のリストに加えられた調整」とは、先に挙げた3つの可変要因を含め、さまざまな要因を考慮するという意味。整理すると、[類似性]と[その他]に分類できる。

[su_table]
類似性
その他要因(数・時間)
元のリストに登録されているユーザーの数
これらのユーザーが元のリストに追加されてからの経過時間
こうしたユーザーの検索行動の類似性
[/su_table]

とはいっても、さまざまな要因に基づき、リストが生成されるとはいいつつ、土台となる「検索行動の類似性」が見られなければ、類似ユーザーリストは生成されないことは、以下の文言から読み取れる。

[su_quote]検索行動に十分な類似性があるリマーケティングリストから作成されます[/su_quote]

であるならば、「検索行動の類似性」が見いだせるリストをまず作成することが、検索向け類似ユーザーリストを生成しやすくする条件といえる。例えば、サイトへの流入数が多くとも「サイト訪問したすべてのユーザーリスト」などに対してだと検索語句の類似性が見られず、類似ユーザーのリストは生成されない。対してペライチのランディングページや、ユーザーリストの条件して単一のURLを指定したり、同一の商品カテゴリとすることで、そのランディングページに遷移するに至った[検索語句]に類似性がみられるため、検索向け類似ユーザーリストが生成されやすくなると推測できる。

完全一致キーワード

検索向け類似ユーザー機能を適用させる上で、見逃されがちなのが、「完全一致」の1単語に適用させること。その完全一致のキーワードが競争が激しくクリック単価が高騰しインプレッションシェアの損失率が大きければ、検索向け類似リストを組む合わせて入札単価を上げることができる。なぜなら、自社サイトへ訪問したユーザーとの類似性がみられるため、ビックキーワードであってもCPAは通常配信よりも下がることが想定されるから。以下のGoogle広告のブログの一文は、この件について述べている。
[su_quote cite=”Google AdWords の「検索向け類似ユーザー」と「ショッピング向けカスタマーマッチ」の新しいユーザーリスト機能” url=”https://www.ja.advertisercommunity.com/t5/%E3%83%96%E3%83%AD%E3%82%B0%E8%A8%98%E4%BA%8B/Google-AdWords-%E3%81%AE-%E6%A4%9C%E7%B4%A2%E5%90%91%E3%81%91%E9%A1%9E%E4%BC%BC%E3%83%A6%E3%83%BC%E3%82%B6%E3%83%BC-%E3%81%A8-%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83%83%E3%83%94%E3%83%B3%E3%82%B0%E5%90%91%E3%81%91%E3%82%AB%E3%82%B9%E3%82%BF%E3%83%9E%E3%83%BC%E3%83%9E%E3%83%83%E3%83%81-%E3%81%AE%E6%96%B0%E3%81%97%E3%81%84%E3%83%A6%E3%83%BC%E3%82%B6%E3%83%BC%E3%83%AA%E3%82%B9%E3%83%88%E6%A9%9F%E8%83%BD/ba-p/44165″]類似ユーザー機能を使用し、購入の可能性が高い新規ユーザーにアプローチすることで、ビジネス チャンスがいっそう広がります。たとえば、類似ユーザーにアプローチするには、一般的なキーワードが効果的だとわかったとします。一般的なキーワードは競合が多くなりますが、そのキーワードの入札単価調整比を引き上げるとオークションでの競争力が高まり、購入の見込みがあるユーザーに広告を表示することができます。[/su_quote]

動的検索広告(DSA)との併用

検索向け類似ユーザー機能は検索広告でしかユーザーにアプローチできない。なので見込み客となる可能性が高いユーザーが関連性の高い検索を行ったタイミングにできるだけ広告表示させる必要性があり、そのためにキーワードの幅を広げたり、入札単価を強めることをする必要がある。なので、より可能性が広げるため動的検索広告との併用も行う。

≫ Google 広告 ヘルプ -関連リンク-
・検索向けの類似ユーザー機能について
・Google AdWords の「検索向け類似ユーザー」と「ショッピング向けカスタマーマッチ」の新しいユーザーリスト機能

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