
SEOに強い技術ブログを書くためのノウハウと、技術ブログの初め方やメリットについてここの記事にまとめていきたい。
始めに総括すれば単に雑記ブログではなく、技術ブログを運用していくことはWebマーケティングの知見を高めていくことが出来るツールとなる。これは単にインプットしたことをアウトプットすることで知識が忘れにくくなるということだけではなくて、それ以上のことを学べることができるということだ。
技術ブログの場合は、ブログというよりもサイトを構築するイメージで運用する。そのため1日1記事の更新をノルマにする必要性は全くないし、中身のない100記事よりも質の高い1記事の方が読者にとって有益であり検索エンジンからのアクセスも多く集めることができる。
技術ブログは日記ではないので記事数を増やすことに意味はないし、SEO的にも記事数を増やすことよりも1記事の質を高めた方が検索上位表示にされる上で有利になる。なのでブログの要素を取り入れてよいのは記事の作成日くらいで、あとはSEOで有利になる施策を取り入れてサイトを運用する。要はただ何も考えずに記事を書くのは止めましょうということ。
目次
技術ブログの書き方
サイトの方向性を決める
技術ブログといっても主にどのようなトピックを扱うのかを決めて、その軸となる記事を中心に記事を更新していく。以下のような例が挙げられる。
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- 初心者をターゲットとした入門記事
ターゲット層が多く検索需要も多いためPVを伸ばすのであれば入門記事をどのサイトよりも図やキャプチャを取り入れながら解説する方法。この場合、基礎的な記事であるためアウトプットに時間がかかる割には自身のスキル向上にはつながりにくい点がデメリットとなる。
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- 鮮度の高いその技術に関するトレンドや技術情報を取り扱う
ニュース系の記事は鮮度が重要であるが、合わせて時間が経てば記事の価値がなくなる。またリライトもしずらくフロー記事として運営することとなる。
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- テクニックを紹介
初心者以上がターゲットとなるためサイト閲覧母数が少なくなる。アウトプットとしては自身の覚え書にも1次情報にも当たりながら記事を書くのでスキル向上には最も適している。
あれもこれもと書いていくよりも1つのテーマに絞った方がサイト全体のまとまりもでるので推奨するが、そもそも1人で技術ブログを運営するとなれば余程の時間を確保しない限り、すべてを網羅して更新をかけていくのは困難だと思う。また、その技術を扱った競合のメディアサイトが存在していれば、テーマが被らないように運営すると独自性がでるためリピーターがつきやすくなる。
競合サイトを分析する
サイトの方向性を決めるにあたっても、1記事を作成するにしても競合サイトを分析する。これはすべて自身のサイトが優位に立つために行うもの。まずは記事をストックしていくにあたりサイトの方向性を競合サイトを見て確認していく。ここで確認していくべき点なのは、競合はどのようなテーマかつ強みがあって記事を書いているのか。テーマは被ってもいいけど、記事の構成やカラーが同じになるとわざわざ読者にとってサイトを見にきてくれる必要性がなくなるので、まずどのような点で自身のサイトに独自性を持たせるのかを決める。記事を作成するにあたっても、根底となる独自性の上に執筆するので既に提供されているテーマであっても差別化を図ることができる。この点からまずはサイトの方向性を決めることは重要になる。
1日1記事更新に拘らない
気持ちは十分に分かります、私もそうでした。自身の場合は1週間に最低2記事は書かなければというノルマを課していたけど、問題なのは記事本数を増やすことが目的となってしまっていたということ。その結果、質の低い記事が蓄積され単一記事でも検索上位に表示されることはないし、ドメイン全体においてもおそらくマイナスになる。それ専任でやっていて1日1記事で質の高い記事が作成できるのであれば、それでも問題ないが、このような時間的に余裕がある人はほぼいない。
1日1記事をノルマにしてそれを絶対に守り通す強い意志があるのであれば、それはそれでも良いけど、たぶんこのようなことを言う人は、SEOを理解していないと思う。SEOを意識すると記事の更新について思う気持ちはなくなる。なぜなら記事の本数だけではないく俯瞰的に戦略を立てられるようになるから。
とはいっても、1ヶ月に1記事は少ない。その記事がものすごい価値が高い上で長文であればそれでもいいけど、ブログの運営感覚として2週間更新が全くないと順位が下がる。なので最低2週間に1記事。望ましいのは1週間に1記事。それは新記事ではなく、リライトという形でもいい。リライトはGoogleが好んでいるようにみえるし、ランキングファクターに影響している感覚もする。
アフィリエイトサイトとして運用する
アフィリエイトも真っ当なマーケティングだし、むしろECサイトで直接コンバージョンさせるよりもアフィリエイトの方が難しい。やってみれば難しさが分かると思うけど、単に何も考えずにサイトのトップページにバナーを貼ったところでまず成約には結びつかない。どのようにすれば成約に結びつくかを試行錯誤してく過程はマーケティングのスキルに非常に役に立つものとなるので、技術ブログを運営する上で併用して身に付けていくべきスキルだと思う。
アフィリエイト書籍では『本当に稼げるアフィリエイト』が入門レベルを脱しており、最新のアフィリエイトの手法を紹介しているため大変参考になった。
AdSenseを運用する
AdSenseはGoogle広告の対となっているものなのでアカウントは取得しておいた方がよい。広告運用者以外には興味がないことだと思うけど、Google広告を理解する上でAdSenseの中が見れることはかなり重要。AdSenseも新しい広告掲載方式がたまに出てくるので、GDNの設定とAdSenseの設定の関係性を理解しておくことや、それがAdSenseでどのように設定されているのかは知っておくべき。
AdSenseも「運用型広告」という点でGoogle広告と似ている。というのも運用によって成果が変わってくるから。PVが膨大なサイトだとAdSenseの少しの配置の変更だけで多額の収益額の差が出る。長くAdSenseを運用してA/Bテストを行っていくことでAdSenseの収益化に関してもアドバイスすることができるのでこの点でも付加価値を付けることができる。
[su_table]
目標 | |
Google広告 | CVの増加 |
AdSense | クリックからの収益 |
書評ブログはPVが稼げない
書評ブログまたは、技術ブログの中に書評記事を書いてもPVを大きく稼ぐのは難しい。理由はAmazonがあるから。書籍名での検索はAmazon内で検索するだろうし、本のレビューを求めている人もAmazonで事足りるから。
なので単体の書評記事を書き、記事タイトルを書籍名にしたところで、そもそも検索需要がないので、PVは集まらない。必然的に内部リンクからの遷移となるが、購買意欲が低いので期待できない。また書評記事への遷移率も低い。しかもSEO的にもよろしくない。致命的なのは書籍タイトルは重要キーワードを使っていることが大半なので、タイトルキーワードが重複してしまう。
またPVだけでなく購買につなげることも難しい。これはアフィリエイト全般にいえることだけど、検索ユーザーの検索語句でほぼ決まってしまう。よほど運営者に対して信用を抱いている人ではない限り、書評記事を読んだところでじゃあ買ってみようとは思わないし、そもそも本を買う層事体が少ない。
なので書評単体の記事を書くことにほとんどメリットはないし、書きたいのであればAmazonのレビューに投稿した方が良いだろう。これには大きなメリットがあって、Amazon内に自身の公開用のプロフィールページがあり、そこから自ドメインへの外部リンクの設置が可能だから。計測はしていないのでどれほどの効果があるのか具体的には言えないけど、流入数にしても購買意欲に関してもAmazonからの流入の方が期待できる。
ブログ内で書評を書きたいのであれば、記事内で書籍を紹介する形か、まとめて紹介する形かの2選択。これは通常の記事の中で参考になった本を紹介する方法をとるか、関連本をまとめて紹介することで、ある程度まとまった検索語句を取り囲むことができる。たとえば「アナリティクス 本」などのまとめ記事を作成するなど。
その他の方法としては当ブログのようにサイトトップに新刊書籍のAmazonアソシエイツのバナーを貼っていく方法。書籍は固定ではなく関連書籍の新刊がでたら張り替えていく方がよい。なぜならサイトのトップページの閲覧者はリピーターが多い。リピーターが多いのでバナーが固定だとクリックされなくなってくるから。現にこのブログでも30日間に1冊も本が売れなかった実績がある。新刊を張り替えていけば、新刊がチェックできるブログとしての価値が出てくるのでリピーターが増える可能性がある。
ただ書評ブログでも他にもやり方はいろいろあるだろうし、書評ブログで稼いでいるサイトもあるだろう。それだけアフィリエイトは方法論が無数にあるので、アイディアが浮かんだら試してみてみることが大事だと思う。こういう試行錯誤をを繰り返すことでアフィリエイトの実践スキルが上がっていく。
「記事作成日」の表記について
ちなみに記事の作成日の表示は重要。これがないと記事の鮮度が分からないので特に技術ブログには必須の表記になる。なぜならあまりにも昔の記事といってもそれが1年とか半年前であっても、現時点でそれが正しい情報でなくなっていることがIT系の情報ではよくあることだから。サイトの利便性を考えると作成日を表示させることで、作成から日が経ちすぎていることで記事内容が陳腐化している可能性があることを読者に伝えることができるので、サイト全体の信憑性の向上にも貢献する。作成日を表示させることで昔の記事が読まれなくなるという懸念を抱く人もいるかもしれないけど、逆も然りで作成日を表示させないことでサイト全体の信憑性が低下し、リピーターとなるユーザー数が減少することも考えられる。そもそもユーザーにとってサイトの利便性を考慮すると記事の作成日は表示させることは当然という判断になるはずなので、作成日を表示させないことで、昔の記事が読まれるようになるかもとか考えること事体がナンセンスなのです。そして、記事に対して更新をかけたら「更新日」として表示させてもよいし、「作成日」自体を更新しても私はSEOには影響はないと考える。なぜなら記事に更新をかけたということは記事全体の見直しを図って現状と照らし合わせたということなので、最新の記事の作成日ということで、「更新日」ではなくて「作成日」を更新しても問題ないから。
記事は削除していい
始めから誰が読んでも素晴らしい記事を量産できるわけはなく、むしろ始めの段階では後から読み返したくもない記事しか書けないだろう。ただ始めから完璧を目指し記事の公開を躊躇うことにメリットはない。というのも紙の媒体と異なりWeb上の資産はいつでも修正ができるから。むやみに記事を乱立更新させることに戦略性はなく成長もないのでお勧めしないが、100%の出来栄えでなくても記事をアップロードした方がよい。
記事数が多いことのデメリット
これはデータで検証したわけではないけど、多くのブログを見てきて感じることであるが、記事数が多すぎると[ページ/セッション]が下がるのではないか?このような記事数が多いブログの特徴として、どれも似たり寄ったりな記事で、しかもその記事本文の中に関連記事として内部リンクが張り巡らされている。いずれ検証してみたいが、おそらく[記事数]と[ページ/セッション]に相関性はないし、記事内の多くの内部リンクはクリックされていない。単純にユーザーの気持ちを考えれば分かることだけど、どれも似たような記事であれば読んでみたいとも思わないし、このような記事が多ければ、関連記事の内部リンクも逆にクリックしたいとも思わないだろう。
また記事数の多さと似たようなもので、1記事が「次のページ」に分割されている構成になっているサイトをよく見かける。おそらく[ページ/セッション]を稼ぐためにこのような構成を採用しているものと推測できるが、バカなのかなと思う。この構成にすることで逆におそらく[直帰率]が大幅に上がっている。単純にユーザーにとって「読みにくい」「次のページに遷移することがめんどくさい」と思うから。この点についてサイト分析の視点として今後検証していきたいと考えているが、この気持ちを優先することの方が重要だと思うんですけど。
技術ブログのメリット
あくまで本業のスキル向上のため
YouTubeを更新しても雑記ブログを更新しても本人のスキル向上にはつながらない。ただゴミを量産しPVが増えたところで多少の銭は入るかもしれないし、ある程度コンスタントにアドセンスやアフィリエイトからの収入が得られるかもしれない。だけどそれはスキルにつながっていない。どういうことかというと、そのまんまだけどいくら雑記ブログを更新してもYouTubeの動画本数を増やしてもスキルとしては蓄積されないから。このようなことをしてる人は自覚してると思うけど、ブログが圏外に飛ばされたとき、YouTubeがBANされたとき、何も残らない。なぜならPVで収益が生まれる広告ビジネスを作り上げているだけだから。ブログを書き続けたでも、YouTube動画を1,000本撮ったでもいいけど、それでは何のコンサルタントもできない。
[su_quote cite=”【最終回】アフィリエイトで生活できなくなりました…” url=”https://アフィリエイト.cc/archives/1569″]アフィリの他に何も出来ない。もうすぐ40歳になるオッサンである俺は、アフィリエイトしかできない人間になっていた。幸い、体は健康だし、外で働くことは出来るが、何のスキルもない俺は、最低時給で働くしかない。[/su_quote]
[su_quote cite=”アフィリエイター・ブロガーの収益が安定せず常に不安な理由は◯◯だから -ネットニュースラボ ” url=”https://netnewslabo.com/post-11364/”] 自分の仕事力が飛躍的に上がったかのような錯覚を覚える人は多い。でも、実際には1mmも変わっていないのです。[/su_quote]
技術ブログはPVや再生数を増やして収益を得る広告ビジネスのためではなく、本業のスキルアップのために行う。ひたすらナレッジを蓄積することで追随不可能な巨塔を築き上げる。すべてはそのため。ブログでアウトプットすることはスキルアップするための1つの方法に過ぎない。
リサーチ不要
既に知識は頭の中にあるので記事を書くためにリサーチが不要。もちろん1次情報への参照は行うけれど1から勉強しながら書くことが不要という意味。そのため内容の濃い記事がかけるし、執筆時間の短縮にもなる。
SEOを検証できる
SEOもリスティングも中のアルゴリズムについては中の開発者しか分からないことなので両者とも推測の域を出ないものになる。なので運用力の向上は推測力の向上ともいえる。この推測する上での材料がなければ推測しようがないので、何かサイトを運用していなければ、いったい何をもってSEOを語ってんの話。
そういった検証できる材料って広告運用屋にとって私物であるサイトくらいしかないのではないか?私物のサイトであれば自由に検証を行えるし、SEOを学ぶ上では恰好の材料となり得る。企業のサイトのSEOを担当できる環境であればそればベストだと思うけど、そういった環境はすでにSEOを仕事としている人がほとんど。広告運用者であってもSEOの知識はあった方がよいし、学ぶ努力はした方がいい。でもSEOの書籍を読むだけでは頭の中に入ってこないと思う。やはりドメインを取得してサイトを運営してSEOの分析と検証を行うことでしか本当に理解はできない。でなければSEOを語る資格はないと思う。
SEOを検証するには必須のGRCは必ず導入する。
仕事が取れる
だいたいまともな記事を50記事程度かけば、提供している職種にもよるが仕事の依頼がくると思う。この場合、仲介サイトを使わない分、手数料がしないので利益が多くだせる。またブログ自体を優秀な営業マンと見立てて育てていけば、リアルな営業活動が不要になる。
Googleプロダクトを検証できる
広告運用に携わっていない人にはあまり興味がないかもしれないけど、アナリティクスやタグマネージャ、サーチコンソール、データポータルをもっと駆使したいという気持ちがあるが時間的または使用することができない環境に置かれているケースが多いと思う。この場合も自サイトを運営していれば自由に接続することができるし、時間を気にせずいじくり回すこともできる。
技術ブログの構築
WordPressの有料テーマを使う
WordPressには無料テーマが山ほどあるけど、お金がかからないからといって無料テーマを選択することはお勧めしない。カスタマイズして記事をアップできる状態までセッティングする作業が多すぎるので制作畑の人でないと挫折するかもしれない。もちろん有料テーマでも初期設定は諸々あるが、そこまですることは多くないし、通常何かしらのサポートが付いているので問い合わせることもできる。SEOに強いコーディングがされているかも選択基準として重要。コンテンツは同一でもテーマによって検索順位が異なることもある。
ちなみに当ブログはisotypeを利用しているがSEOにも強くデザイン性も優れている点で選定した。