カスタムアフィニティカテゴリという名称からして、期待を持たせるような機能がYahooにもGoogleにもあるが、このカスタムアフィニティカテゴリもその1つだ。名称の印象からして、独自のカテゴリを作成できるような感じがするが、実際のところどうなのか。実務で使える機能なのか調べてみた。
まず、最初に最も誤解を受けそうな認識について回答する。それはカスタムアフィニティカテゴリとは、ターゲティングにURLを使用した場合に、他社のサイトを訪れたユーザーを追いかけることができるのか、つまり、リマーケティングができるのかどうかというものだが、これはできない。他社のリマケはカスタムアフィニティカテゴリではできない。
あくまでも、ターゲティングにキーワードもしくはURLを入力して、それらの興味・関心に一致したユーザーをターゲットにするというものなのだ。だが、これでもいろいろ疑問が湧いてくるし、どれだけこのカスタムアフィニティカテゴリが使えるものだろうか、説明したい。
カスタムアフィニティカテゴリを設定してみよう。
1.ディスプレイネットワーク>+ターゲット設定
2.カスタムアフィニティカテゴリを設定する広告グループを選択
3.ターゲットの設定にインタレストとリマーケティングを追加>[カテゴリを選択]から[アフィニティカテゴリ]を選択[+カスタムアフィニティを作成]をクリック
で、試しに「薬剤師としての転職」に興味をもっているユーザーをカスタムアフィニティカテゴリで作成してみたい。
まずは、キーワードで「薬剤師」と入力。
なにやら、抽出されたターゲット層が出てきたが、これがカスタムアフィニティカテゴリというものなのか?だとしたらこれをみた運用者は愕然とするだろうな。これってただのトピックだろw
追加で、薬剤師の求人に関するURLを追加してみる。
キーワードだけ追加したときに、「上位のウェブサイトのトピック」に出てきた「医療系の求人情報」がURLを入れたら消えた。なんで消える必要があるの?だったらキーワードだけの抽出結果の方がよくね?まあ、クッキーは増えてるけどさ。
このキーワード・URLを入力して抽出された結果を見ると、どうやらトピックが抽出されているように思える。だったら最初から自らトピックを選択した方がいいんじゃねーの?と思ったので、この件をGoogleに確認してみたところ、「既存のトピックそのものと重複している部分もあるが、必ずしも完全に一致しているわけではない」という回答が返ってきた。
このカスタムアフィニティカテゴリは、入力した情報を基に、システムがそれらに最も近い興味・関心の持つユーザーを識別しているらしいが、そもそも、得たいリストの抽出をしたいのであれば、ターゲティングにいくつもURLを登録すると、興味・関心が分散してしまうのではないか?という疑問が湧いた。例えば、「薬剤師の転職」なら、「薬剤師の転職」に興味・関心を持つユーザーを抽出するなら、1つのURLだけで十分だろ、いくつもURLを入力すると、どんどん興味・関心が広がっていって、むしろマイナスになるんじゃね?と思ったので、Googleに確認してみた。
返ってきた回答は、要約すると「システムがそれぞれの URLで共通するコンテンツを認識した場合は、その共通するコンテンツに関心のあるユーザーへ優先的にターゲティングをする」ので、URLは複数入力した方がいいということだ。
1つだけURLを登録した場合、必ずしも求めているターゲットの層の抽出が、想定と外れる場合がある。その為にも、いくつもURLを登録すれば、そのサイトのコンテンツの共通部分が重要だとシステムも判断してくれるので、求めているターゲット層を抽出がより合致してくて、それらの方へ優先的にターゲティングするらしい。
そして、ターゲティングに使用するURLは詳細にした方がいいということだ。つまり、TOPのURLを登録するのではなく、サブディレクトリを登録した方が、より具体的・詳細にターゲットを絞り込める。