リスティングと自然検索(オーガニック)ではどちらが優れた数値を出さなければいけないのか、しばらく考えていた事柄だったのだが、やはりリスティングが全てにおいて優れていなければいけないよねという結論。だけど、実際アナリティクスで直帰率や平均セッション時間を比較してみると、大概リスティングが自然検索に負けている。ゆえに、リスティングが自然検索よりもすぐれていなければいけないのか疑問に感じることにもつながっていた。
仮にリスティングが自然検索よりも劣っている場合、そのリスティングは改善の余地が大いにあることになる。
リスティングが自然検索に負ける要因
なぜ、リスティングは自然検索に主に直帰率・平均セッション時間で負けてしまうのか?いくつか要因を分析してみた。
ランディングページの相違
リスティングの場合は、ユーザーの着地ページを限定している場合が多い。多くの商品を扱っている場合は、その商品の詳細ページを遷移先に指定するはずだが、それ以外はほとんど遷移先は同じにしていている。これに対して、自然検索のランディングページはサイトで公開している全てのページになる。したがって、より検索時のモチベーションと一致しているページに着地するわけで直帰率・平均セッション時間の数値が良くなる仕組みになる。ということは、双方の優劣を比較したい場合は、同一のランディングページを指定する必要がある。
アナリティクスのデフォルトのレポートでも確認できるのだが、フィルターの設定が多少必要になり毎回設定するのは面倒なので、カスタムレポートで同一LPの相対比較レポートを作成した方がいい。カスタムレポートといっても、思っているよりもずっと簡単に作成できる。独自のカスタムレポートを作成できたらアナリティクスの中級者にはなっている。
指標グループにはデフォルトのレポートと同じ指標を選択する。ディメンションの詳細では、同一のランディングページ毎に比較するので、「ランディングページ」を選択し、2階層目には「参照元/メディア」を選択する。
フィルタで「ランディングページ」と「参照元/メディア」を限定する。Googleのリマーケティングは除外したいので、「デフォルトチャネルグループ」では「Paid Search|Organic Search」のみを設定している。後は、Yahooのパラメータで除外したいものがあったのでフィルタで設定しているが、これは気にしないでほしい。
広告経由だから?
リスティング広告に対してどう感じるのかは、人により差異があると思うし、今後も変化していくだろう。中にはリスティング広告よりも、検索上位に上がっているサイトを信用する人もいるだろう。むしろ、ほとんどの人が検索上位のサイトをリスティングよりも信用するかもしれない。お金をかければ検索上位よりも、上部に出せるリスティング広告よりも、クリック課金ではない検索上位のサイトを信用に足るサイトだと判断するかもしれない。このような理由から一応リスティング広告のリンクはクリックするが、それはとりあえず比較検討の為、クリックしておくかくらいの軽い気持ちである為、検索上位経由と比べると、直帰率・平均セッション時間が劣るのかもしれない。
無駄なキーワードが登録してある
リスティング広告はリスティング広告用に予算を頂いているわけで、それをできる限り使い切ることがリスティングの運用でもある。可能か限り費用対効果を考え、無駄を一切除外するのならば、最低限のキーワードで済むがそれでは予算は使い切れないし、流入の減少にもつながるので、それが良いというわけでもない。例えば、指名検索系のキーワードのみで運用すれば、自然検索よりも良い数値が得られるが、指名検索系のキーワードを用いるユーザーは既にその「商品」を知っているユーザーなので、CVにつながるのは当然のことだ。それ以外の「商品」を知らない潜在層を取り組んでいくのがリスティングの役目なので、一般キーワードを使う場合、指名キーワードよりも成果が悪くなる。だからといって、無駄なキーワードを登録するべきではないし、一般キーワードの中で精査を重ねていき、リスティングの効果を高めていく必要がある。